西洋占術の解釈には欠かせないカバラとはなにか。基礎的なことをご紹介いたします。
カバラの教えにある「生命の木」のセフィロトについては私のココナラブログにて一つずつご紹介しております。気になる方はそちらをご確認ください。
カバラ解説:古代ユダヤ教から現代へ継承される神秘思想
カバラ（Kabbalah）は、深い神秘主義思想として、ユダヤ教に基づいて発展してきた思想体系です。カバラという言葉自体がヘブライ語で「伝授されたもの」「受容」「伝承」といった意味を持ち、その名の通り、この教えは神から人へと伝えられ、特別なこの伝統は、モーセやその他の選ばれたユダヤ教のラビ、預言者たちによって保持され、拡張されてきたのです。
カバラの教訓は、その性質上、書籍や文書によっても補完されています。 最初の重要な文書とされるのは、3世紀から6世紀にかけて成立したとされる『セーフィル・イェツィラー（形成の書）』。この本は、宇宙の創造理論と、その横にある神の計画を詳細に説明しており、カバラ思想の根幹を成すものとされています。 12世紀に『バヒール（清明の書）』が登場します。この書は、カバラの思想における神秘的な解釈がよりあるものであり、神の性質や宇宙の構造についての新たな洞察を提供しました。
13世紀には、カバラ思想がさらなる発展を目指して、『ゾハール（光輝の書）』が現れます。この本はカバラの中でも特に重要なテキストとされ、ユダヤ教徒の間で広く受け入れられることになりました『ゾハール』は、創造論、神の属性、および霊的実践に関する全般的に議論を展開しており、カバラの教義を一般にも広める役割を果たしました。
中世のルネサンスに入ると、カバラはヨーロッパ全土に広がり、キリスト教徒によっても受け入れられるようになります。 この時期に「クリスチャン・カバラ」として知られるようになり、カバラの原理がキリスト教の教義と統合していきます。この流れは、宗教間の対話や相互理解の架橋ともなり、この背景を持つ学者たちがカバラの普遍的な真理を追求する動機となりました。
カバラは、今日においてもその神秘的な魅力と深遠な教えにより、多くの人々に影響を与え続けています。その普遍的なテーマと歴史の重要性は、宗教の境界を越えて、世界中のさまざまな文化や思想に影響を与えているのです。
神秘の鍵、ゲマトリア：約旧聖書の深層を知るカバラの解読
ユダヤ教の聖典、特に旧約聖書は、表面的な意味の下に隠された深い秘密の意味を持っているとされています。カバラでは、ヘブライ語の各文字が独自の数値を持つとされており、この数値を用いて聖書の文章を解析することで、より深い教えやメッセージを読み解くことができるとされています。
これを解読するには一つに「ゲマトリア」という技法があります。 ゲマトリアは、ヘブライ語で書かれた単語を構成する文字それぞれの数値を加点し、その結果得られる合計値が同じになる異なる単語やフレーズに数値的関連性、聖書の隠された深い意味が明らかになるのです。
カバラにおいては、宇宙とその中のすべての存在は、神の最初に発した言葉によって創造されたとしています。この創造のプロセスにおいて、神の言葉は特定的な文字に置き換えられ、それぞれの文字が持つ数値、その存在の本質や意図が示されます。これを解読することによって、その深遠な理性を理解できるのです。
この方法は、ユダヤ教の聖典の解析だけには留まらず、神秘主義的な探究を行う際の基本的なアプローチとしても用いられています。学的な技法は、聖書の言葉が持つ象徴的な意味や、人間と宇宙の関係性を探る上で貴重な気づきを与えます。これにより、聖典の文章が持つ多層的な解釈が可能になる可能性があります。信者や学者らより豊かな精神的な理解に到達することができるのです。
カバラによるヘブライ語の解読は、聖書の文章に隠されたメッセージを解明するだけでなく、信仰生活における深い洞察や指導を与える手段としてします。カバラは日々の生活における道しるべとすることができるのです。